臨床栄養学で何を学ぶのか?


 

栄養士科では、栄養や衛生など、食に関するさまざまな分野についてのカリキュラムが用意されています。

みなさんご存知のように、食事と健康は密接に関係しています。わたしは栄養士科で病院・福祉栄養コースを専攻していますが、栄養士になるために、栄養の分野以外にどのようなことを学んでいるのか、ご紹介したいと思います。

臨床栄養学とはどのような学問なの?

栄養士として実際に現場で働くには、栄養や食品に関する知識だけではなく、健康と食事の関係についての知識を身につけることが必要です。その中のひとつ、「臨床栄養学」 とは、そもそもどのような学問なのでしょうか。「臨床」と「栄養」という二つの言葉に分けて見てみましょう。

「臨床」とは、「病床に臨んで診療すること。患者に接して診察・治療を行うこと」 を意味します。

また、栄養士になるために、必要な知識としてまずイメージするのが「栄養学」ではないでしょうか。これは他の科目を学ぶ上でも基礎となる大切な科目です。

すなわち臨床栄養学とは、さまざまな病気の原因や進行に、栄養学がどのように関わっているのかについて学ぶ専門科目 です。この知識が十分に習得できたら、栄養学を通して、病気の治療にも関わっていくことができるようになります。つまり、それぞれの病気や病状に対して、適切な栄養管理を行うことができるということです。例えば、よく耳にする言葉で 「食事療法」 というものがあります。栄養ケア次第で、病気の治療の効果が左右されることもあるのですから、病気と栄養について学ぶこの授業は、とても奥深いです。

 

臨床栄養学では何を勉強するの?

次に、実際に臨床栄養学では、どんなことを勉強しているのかご紹介したいと思います。臨床というとおり、この授業では、病気など医療に関する内容を多く学ぶことになります。

まずは、先ほど説明したような内容ですが、臨床栄養学とはどんな学問なのかや、その目的などを学びます。

そして、病気と栄養に関することが主な授業内容となり、さまざまな疾患とその原因について理解を深め、 さらにそれぞれの疾患に対する栄養管理 についても学んでいきます。

例を挙げると、消化器疾患であれば胃や腸、肝臓、すい臓などの疾患と、それぞれの栄養管理についてです。他にも、糖尿病、その他の代謝疾患、腎疾患、血液疾患などについても学びます。さまざまな疾患と栄養の関係について学ぶことは、正直難しいですし大変なのは確かです。

でも、すべて実際の仕事に活かせる内容ですので、臨床栄養学はとても学び甲斐のある授業だなと思っています。

さまざまな病気の成り立ちや患者さんのための食事療法など、座学で身につけた知識を、実践する授業も用意されています。それが 臨床栄養学実習 という授業です。ここでは、病態に合わせた献立作成や、調理実習などを行います。

例えば、糖尿病食の実習では、エネルギーコントロール食を調理しました。

この実習で勉強になったことは、単に患者さんの病状に合った献立を作るだけではなく、患者さんの気持ちを考えながら作ることが大事  だということです。ただエネルギーを抑えただけの献立では、患者さんは満足感を得ることは難しいと思うのです。患者さんが食べるときの気持ちになり、どうしたら満足感が得られるのか、味はもちろん、見た目や食感に気を配り、調理法も工夫しています。

理論として学んだ臨床栄養学の知識を生かしながら実習することは、とても有意義で、実際に仕事に生かせる知識や技術が着実に自分のものになっている、という実感があります!

 

なぜ臨床栄養学が栄養士には必要なの?

栄養士になって臨床栄養学の知識が最も活かせるのは、病院栄養士として医療施設や介護施設で働く場合が多いと思いますが、私たちの様々なライフステージにおいて、この知識はすごく役に立つものです。

わたしは将来、病院や介護施設で、患者さんや高齢者の方の健康に携われるような栄養士を目指しています。

食事療法で患者さんの治療効果をあげることができますし、食習慣や栄養について気を配ることで、健康を取り戻したり、生活の質を向上させることができる のです。わたしは臨床栄養学をしっかりと学んで、病気と栄養の関係について知識を身につけて、患者さんそれぞれに応じた栄養サポートを行うことができる栄養士になりたいと思っています。