三大栄養素について考えてみよう


  みなさんは、三大栄養素という言葉をご存知でしょうか?
記憶にはないかもしれませんが、小学校や中学校の家庭科で習ったことがあるのではと思います。
今回は、この三大栄養素について詳しくお伝えしたいと思います。

三大栄養素とは何?

まずは、三大栄養素とな何なのか、ごく基本的なことを考えてみます。

栄養素を知ろう

わたしたちは、食べ物から、生きていくために必要な成分を吸収することで、エネルギーにしたり、体をつくったり、体の調子を整えています。
このような体内での働きを栄養というのに対し、食べ物に含まれる成分を栄養素といいます。
栄養素にはさまざまなものがありますが、その中でも炭水化物・たんぱく質・脂質の3つを三大栄養素と呼んでいます。
まずは、三大栄養素それぞれの構造や特徴から見ていきましょう。  

炭水化物

ブドウ糖や果糖などの単糖から構成されるもので、大きく分けると、体内で吸収されエネルギーとなる糖質と、消化吸収されない食物繊維に分けられます。
その構造については、炭素・水素・酸素の3元素からなる有機化合物で、その化学構造の特徴から、ブドウ糖やショ糖などの糖類、オリゴ糖などの小糖類、デンプン・グリコーゲンなどの多糖類に分類されます。

糖類の中でも、ブドウ糖・果糖・ガラクトースは単糖類、ショ糖・乳糖・麦芽糖は二糖類に分類され、これらは全て体の中でエネルギーとなる「糖質」で甘みがあります。
小糖類であるオリゴ糖は、フラクトオリゴ糖や大豆オリゴ糖などの人口甘味料に含まれるもので、腸内の善玉菌を増やす効果があります。
多糖類である、デンプンは穀類・いも類、豆類に多く含まれ、グリコーゲンは動物の肝臓や筋肉に含まれています。  

たんぱく質

アミノ酸が多数結合した高分子化合物のことで、炭素・水素・酸素の他、窒素やイオウを含んでいます。
肉・魚介・大豆・卵・牛乳に多く含まれ、筋肉や臓器など、体を構成する要素として非常に重要な役割を持っています。
また、アミノ酸の種類や量、配列順序などにより、たんぱく質の性質や働きが異なり、酵素、抗体、ホルモンの原料にもなります。 ヒトの体は約10万種類ものたんぱく質から構成されているのですが、これらは、わずか20種のアミノ酸によってつくられています。

アミノ酸のうち、バリン・ロイシン・イソロイシン・スレオニン・メチオニン・リジン・フェニルアラニン・トリプトファン・ヒスチジンの9種類は、体内で必要量を合成できないので、食事から摂取しなければいけません。
このようなアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。

これと反対に体で合成できるものが非必須アミノ酸と呼ばれるもので、グリシン・アラニン・グルタミン酸・グルタミン・セリン・アスパラギン酸・アスパラギン・チロシン・システイン・アルギニン・プロリンの11種類があります。
また、たんぱく質は、アミノ酸だけで構成される単純たんぱく質と、アミノ酸以外の成分も含む複合たんぱく質に分類されます。
単純たんぱく質の種類には、アルブミン・グロブリン・グルテリン・プロラミン・硬たんぱく質があります。
複合たんぱく質には、糖たんぱく質・リンたんぱく質・色素たんぱく質・リボたんぱく質・金属たんぱく質があります。

脂質

水に溶けずにエーテルやクロロホルムなどの有機溶媒に溶ける性質を持っており、炭素・水素・酸素で構成されています。
脂質は油脂、肉、魚、種実に多く含まれますが、1グラムあたり9キロカロリーと、三大栄養素の中で最も高いエネルギーを生み出すため、効率のよいエネルギー源となります。

化学構造の特徴から、単純脂質・複合脂質・誘導脂質の3つに分類されます。
単純脂質には、中性脂肪があり、一般には「脂肪」と呼ばれるものです。
これは貯蔵脂質として、皮下や腹腔などに蓄えられ、エネルギー源となります。
また、中性脂肪は熱伝導性が低いことから、体温を保持するのに役立っています。

さらに、弾力性があることから、衝撃から臓器を保護しています。
クッションの役割ですね。
複合脂質には、リン脂質と糖脂質があり、たんぱく質と結合することで細胞膜の構成成分になるなど重要な役割があります。
不足すると、発育の障害や、皮膚炎を引き起こすことがあります。
誘導脂質には、ステロール類がありますが、動物の体内に含まれるものの多くはコレステロールと言われるものです。

このように、脂質は重要な役割があり、私たちにとって欠かせない三大栄養素のひとつではありますが、摂りすぎはエネルギー過多になり肥満につながりますので注意しましょう。  

五大栄養素との違いは?

三大栄養素は、炭水化物・たんぱく質・脂質の3つで、人の身体にはなくてはならないものです。
また、五大栄養素と呼ばれるものもあります。
これは、三大栄養素に「ビタミン」「ミネラル」のふたつの栄養素を加えたものです。
ビタミンとミネラルは、三大栄養素と比べると体に必要とされる量が少ないのですが、わたしたちが生きていくうえで必要不可欠な栄養素といえます。  

三大栄養素の働きについて詳しく見てみよう

では、三大栄養素、それぞれの働きについてみていきましょう。

炭水化物は体と脳のエネルギー源

三大栄養素のひとつである炭水化物は、主なものでは、ごはんなどの穀類に多く含まれ、エネルギー源として利用されます。
わたしたちは一日に必要なエネルギー量の約60%を炭水化物から取り入れています。
炭水化物を食べると、消化吸収されたあと血中でブドウ糖に分解されます。
この糖がエネルギーとなり体や脳が活動します。
車がガソリンで走るように、炭水化物は人の体にとってガソリンの役割を持っているのです。

同じようにエネルギー源となる脂質と比べると、炭水化物は分解・吸収が早いというのが特徴です。
消化吸収された炭水化物は、肝臓に蓄えられ、供給されます。
食事を抜いてしまうと、ブドウ糖がうまく供給できなくなるため、血液中の糖が少なくなり、集中力が低下したり、イライラするなど精神状態にも影響をおよぼしてしまいます。
朝ごはんをしっかり食べよう!と、よく言われますよね。
朝ごはんは、午前中の活動をしっかり行うために、とても大切なエネルギーなのです。

前述のように、炭水化物は糖と植物繊維に分けられます。
糖が体と脳のエネルギー源となるのに対し、食物繊維は、便秘を予防したり、満腹感をあたえたり、善玉菌を増やすなど腸内環境を整える役割があります。
炭水化物は、私たちの体や脳がスムーズに活動するために、炭水化物は欠かすことのできない栄養素です。

しかし、摂りすぎた場合は肥満につながります。過剰なブドウ糖は脂肪へと合成され、脂肪組織として蓄えられてしまうからです。
果物に多く含まれる果糖の摂りすぎにも注意が必要です。

また、ご存知のように砂糖は虫歯の原因となりますので、砂糖の主成分であるショ糖を含む食べ物をとる場合は口内環境に注意が必要です。  

体はたんぱく質からつくられる

わたしたちの体の筋肉・骨、脳、内蔵、皮膚や髪の毛、爪など全ての部分はたんぱく質からつくられています。
人の体は、約60%は水分で、残りの40%のうち20%がたんぱく質でできているのをご存知ですか?

たんぱく質は、私たちの体のあらゆる部分を作るための重要な材料なのです。
たんぱく質は代謝のために必要な酵素や、ホルモンを作るのにも欠かせません。
酵素は体内のさまざまな機能に関わっており、ホルモンによってそれぞれの器官は上手く機能できるのです。

また、たんぱく質は体の中でアミノ酸に分解され、物質の運搬や、情報の伝達などに役立っています。
体を構成しているたんぱく質は日々作り替えられています。
目に見えるものでは、髪や爪は新しいものが作られることで伸びるように、筋肉や臓器なども古くなったものは体外へ排出され、食事で摂取したたんぱく質を取り込むことで、新しいものを再生しているのです。

ですので、食事からたんぱく質の摂取が不足してしまうと、筋肉量は低下するのはもちろん、さまざまな面で健康に影響をおよぼします。
たんぱく質を摂取する際は、体に必要な必須アミノ酸を多く含む良質なたんぱく質食材を選ぶことも大切です。
肉類・魚介類・卵・大豆製品・乳製品など、バランス良く食べましょう。

また、その他の三大栄養素である炭水化物や脂質のように、たんぱく質もエネルギー源にはなりますが、その量は非常に少ないものです。
たんぱく質を摂取すれば十分なエネルギー源はならない、ということも「たんぱく質の特徴」でもあります。  

脂質は脳の機能を維持する、ビタミンの運び屋さん

脂質には、なたね油、ごま油のような液状の「油」と、バター、マーガリンのように固体の「脂」があります。
先ほどお話したように、脂質は三大栄養素の中で、もっとも高いエネルギーを生み出す栄養素です。
エネルギー源として使われるだけでなく、脳が正常に機能するためにも重要な役割を果たしています。
また、脂質は油脂に溶ける脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)の運搬や、食事の消化・吸収にも大きく関わっています。

ですので、脂質の摂取が不足するとビタミン欠乏を引き起こすこともあるのです。
また、食事の量を多く摂ることができない高齢者の場合、脂質の摂取量不足には十分気を付ける必要があります。
脂質によるエネルギー摂取の低下によって、体の抵抗力が落ちてしまうこともあるからです。
脂質の摂りすぎは健康に悪影響をおよぼしてしまいますが、適度に摂取することが大切だと言えるでしょう。  

三大栄養素を知って賢く食べよう

三大栄養素は、わたしたちの体にとってとても重要な栄養素です。
でも、どうやって体の中に取り入れれれば良いのでしょうか。

バランス良く食べるポイントとは?

三大栄養素である、炭水化物・たんぱく質・脂質について詳しく見てきましたが、三つの栄養素それぞれに、わたしたちが健康に生きていくために欠かすことができない重要な役割があることをお分かり頂けたと思います。
健康な体をつくるためには、栄養バランスのとれた食事をとることによって、摂取した栄養素は体内で効果的に働くことができます。
栄養バランスのとれた食事をとるポイントについて見ていきましょう。

バランスのとれた食事とは、ごはん・パンなどの「主食」、肉や魚・卵、大豆などたんぱく質をメインとしたおかず「主菜」、そして「副菜」として野菜やきのこなどのおかず、「汁物」を組み合わせたものが理想的だと言われています。
「主食」「主菜」「副菜」をうまくそろえるためポイントとして、これらを三つのグループに分けます。

  • ◆黄グループ・・・ごはん、パン、麺類など穀物類で、糖質中心のもの
  • ◆赤グループ・・・肉、魚、卵、乳製品、豆類など、たんぱく質中心のもの
  • ◆緑グループ・・・野菜、きのこ、海藻など、食物繊維やビタミン・ミネラル中心のもの

三大栄養素で言えば、炭水化物は黄グループ、たんぱく質は赤グループ、脂質は赤グループや、調味料としての油脂として摂取することができます。
このように、3色のグループを食卓に揃えることで、簡単にバランスのとれた食事をとることができます。
また、このような栄養バランスに気を配るだけでなく、一日のエネルギー摂取量についても注意が必要です。
例えば、黄グループの主食の量を調整したり、調理方法や、赤グループの肉類などの脂質の量にも注意することで、簡単にエネルギーの調整ができます。  

健康は栄養と食習慣からつくられる

食習慣によって引き起こされるものの一つに、肥満があります。
肥満はさまざまな生活習慣病を引き起こすことが分かっています。
肥満はエネルギーの摂りすぎや運動不足によって体脂肪が過剰になった状態です。

これを防ぐには、まず、消費エネルギーに見合ったエネルギーを摂取することが大切です。
1日3食のバランスのとれた食事はもちろん、夜遅い時間には食べない、運動の習慣をつける、など小さな目標を決めてクリアしていきましょう。
また外食の回数が多いと、エネルギーの摂りすぎや、野菜や良質たんぱく質も不足しがちです。

最近では生活習慣病など健康に関わることが大きな問題となっていますが、このような問題には食生活が大きく関わっています。
栄養に関する正しい知識を持つことと、正しい食習慣を身につけることで、わたしたちの健康は守られていくのです。

三大栄養素など栄養素の働きを知り、栄養バランスの良い食生活を目指すことが健康に生きていくために、とても重要な栄養素だといえるでしょう。    

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