医事コンピュータ技能検定って、受けた方がいいの?


医事コンピュータ技能検定

タイトルでもある医事コンピュータ技能検定とは、「医療事務専用のコンピュータを使う技能」を測る検定試験です。
現代は、規模の大きな病院ではもちろん、地域の小規模の医院でも、医療機関の運営には、コンピュータが欠かせなくなっています。

思い出してみてください。
受付でも診察室でもコンピュータを使っていますよね。
でも、医師には医師のソフトウェア、医療事務には医療事務のソフトウェアがあり、それが動くコンピュータも違うことがあるのです

医事コンピュータ技能検定ってどんな試験?

医療事務業務で使われているコンピュータや専用ソフトウエアをレセプトコンピュータ(「レセコン」と略して呼ばれるのが一般的です。以下レセコン。)といいます。
レセコンはその名のとおり、レセプト(=診療報酬明細書)という書類を作成することを中心に、さまざまな業務をおこなうことができるシステムです。
患者さんの情報や診療内容の登録をすることで、患者さんに対しての「お会計額」を計算できますし、医療機関の収入源である「診療報酬」を計算するためにも使用されます。

「医事コンピュータ技能検定」はこうした医療事務の業務のうち、
Ⅰ:医療事務として知っておくべき知識
Ⅱ:医事コンを扱う上でのコンピュータ関連の知識
Ⅲ:レセプト作成や請求に関しての知識や技能(実技)

の3領域での技能が備わっているかを、測る試験です。
級位は3級~準1級まで(1級は無い)の3段階あり、どの領域についても段階的に難易度が上がっていきます。

難易度については、

  • 3級:基礎的な知識や技能を持ち正しくレセプト作成できる程度
  • 2級:一般的な知識や技能を持ち正しく、速やかにレセプト作成できる程度
  • 準1級:専門的な知識や技能を持ち、複雑多岐な業務の遂行・複雑なDPCレセプト化ができる程度

とされています。(DPC:標準的医療に対する包括支払システムのこと)

医事コンピュータ技能検定を受けるには、どのような勉強が必要?

先にお話ししたように「医事コンピュータ技能検定」は、出題分野別に領域が分かれています。
それぞれの級位で求められるレベルこそ差がありますが、どの級位であっても、各領域それぞれが60%以上の正解で合格という規定があります。

つまり、3つの領域についてバランスよく得点しないとならないということです。
偏りなく理解し、正しく回答できなければ、合格できません。
「医事コンピュータ技能検定」で最初に受けるとしたら、まず3級合格を目標にするのではないかと思います。

たとえば3級では各領域の出題内容としては次のように示されています。

Ⅰ:医療事務領域
医療保険制度や診療報酬制度、被保険者証や各種受診資格証の種別や患者負担金の理解、そのほか診療報酬点数や点数表、施設基準や各種書類の記載要領などについても問われます。
Ⅱ:コンピュータ関連知識
コンピュータそのものの装置や内部処理、インターフェースやその機能や特徴についての理解度から、ソフトウェアやオペレーティングシステムの種類と特徴、ワープロソフトの基本操作の理解 などについて問われます。
Ⅲ:実技
医事コンピュータを使用しての平均的なカルテや伝票からのレセプト作成、保険負担区分から一部負担金の計算などについてとなっています。

いずれの領域も、医療事務業務では当然知っておくべき、身につけておくべき知識や技能にあたる部分ばかりです。

医事コンピュータ技能検定で、ITスキルを磨こう!

医療機関に就職したとして、医療事務という仕事の中でも、例えばレセコンでの業務以外のところでもITスキルが活かせることがあるそうです。このような医療事務の仕事に役立つITスキルを、級位ごとに難易度が上がっていく「医事コンピュータ技能検定」のための勉強を通じて身に付けることは、とても意味のあることなのです。

京都栄養医療専門学校では試験対策の授業が用意されていて、実際の試験に向けた勉強をじっくり進めることができ、そのまま実務に役立つ学びになっています。
ただそれを知っている・詳しいというだけでなく、ツールを使いこなすことができる、現代の“ITスキル”を磨いていきたいと思っています。

医事コンピュータ技能検定を受けた方が良いのかどうか。
この答えは「ぜひ、受けた方が良い」だと、私は考えています。。