病院食の種類にはどんなものがあるの?


 

栄養士科2年、病院・福祉栄養コース専攻の小松玲子ですぴかぴか (新しい)
わたしが栄養士を目指し、中でも「病院・福祉栄養コース」を選んだ理由は、栄養士という立場で患者さんや高齢者の健康維持に貢献したい、と思ったことです。

今回は、病院で提供される病院食について詳しく見ていきたいと思います晴れ

病院食の種類 「一般食」

病院で提供する食事のことを病院食と呼びますが、病院食と一言でいっても、提供する患者さんの病状や体質はさまざまです。
そのため、医師の指示に基づいて患者さんそれぞれに対応した病院食を提供する必要があり、その種類が分けられています。

病院食には、「食事療法」といわれる治療の一貫を担うという意味もあります。大きく「一般食」と「特別治療食」に分けられます。

まずは「一般食」について見ていきましょう。一般食とは、特別な栄養成分の制限や、強化の必要のない患者さんに提供する食事で、さらに次の3つに分けられていますほっとした顔

 

常食

特殊な食事療法を必要としていない患者さんへの食事ですほっとした顔
とはいえ、入院中は患者さんの活動量も少なくなるためエネルギー消費量も減ります。
日常生活を送る人たちと同じような食事内容では、エネルギー過多で体重増加へ繋がってしまいます。
ベッドに横になって過ごすことが多いなど、患者さんの状態や年齢なども考慮しながら、標準的な摂取エネルギーを考慮した病院食を提供することが必要ですチャペル

 

軟食(おかゆ)

主食や副食まで病状に応じて柔らかく調理されたもので、消化や吸収を良くするために、消化器官の負担を少なくした食事のことです。

消化吸収力が弱まっている場合など、患者さんの病態の経過に応じて、全がゆ・七分がゆ・五分がゆ・三分がゆなど、硬さを調整する必要がありますダッシュ (走り出すさま)

 

流動食

重湯やスープなどで固形物が無い食事のことです。

軟食と同じように、消化吸収力が著しく弱まっている場合に提供されます。
また、脳卒中や脳性麻痺などの病気が原因で飲み込む力が低下していたり、高齢者など「かみ砕く力や消化吸収力が十分でない」という場合にも、提供されますひらめき

 

病院食の種類 「特別治療食」

特別治療食とは、エネルギーや栄養素など制限のある食事で、病気に応じた食事療法を必要とする食事のことですぴかぴか (新しい)
また、病気に応じて特殊な食事の形態が必要な場合もあります。
病気の状態によって、エネルギー制限、たんぱく質制限、脂質制限、塩分制限などの食種が区分されています。

特別治療食について、いくつか例を挙げてみましょう考えてる顔

患者さんの疾患によって制限される内容が変わってきます。
糖尿病の方にはエネルギーを制限した糖尿病食が、腎臓病の方にはたんぱく質やカリウムなどを制限した腎臓病食などが提供されます。
病院ではさまざまな疾患を持つ患者さんが入院しています。
その他に胃・肝臓・すい臓・心臓など、それぞれの疾患に対応した種類の特別治療食が提供されています。

 

このように、さまざまな種類の病院食を考えるのは栄養士や管理栄養士の仕事であり、食事の面から病気の治療に大きく関わるという非常に大きな役割を担っています。
そのためには、臨床と栄養学に関わる知識をしっかりと身につけることが不可欠なのです乙女座

 

家庭のような、美味しい病院食を!

京都栄養医療専門学校の栄養士科では、臨床栄養学実習という授業がありますぴかぴか (新しい)
この授業では、患者さんに提供できるような病院食のメニュー提案、調理まで全てを学生だけで行うこともします。

わたしは入院した経験はないのですが、この授業を通して、病気やケガで入院生活を送る患者さんはどのような気持ちで過ごしているだろう、と考えるようになりました。

入院中は病気で思うように動けなかったり、治療が辛かったり、決して楽しいと言えるものではないでしょう。
そのような中で、患者さんにとっての癒しとなれるのが、看護師さんとの会話であったり、朝昼晩3回の食事ではないかと思うのです。

病院食は、治療を行う上でその効果を高めるための大切な役割があり、完食していただくことがとても重要です。
どんなにエネルギーや栄養面を配慮して作られた食事であっても、患者さんにとって美味しいと思えるものでなければいけません。

患者さんの食欲をあげるためには、見た目にも工夫が必要です。
食材の切り方や、盛り付け方にも配慮します。
また旬の食材を使った献立を提供することで、季節を感じてもらうことができます。

さらに、ダシを上手に使って食材の旨味を引き出し、塩分が控えめでも満足感を持ってもらえるような味付けを心がけるのも大切なポイントです。

 

栄養士や管理栄養士は、栄養を管理するだけでなく、食べる人の環境や気持ちに配慮して献立を作成できる能力も求められているのです。